はい、数学Bの話もしてみたくなりました。
文系の人には数列やベクトルは「苦手」という人は多いですね。
でも、定期試験はしっかりとクリアしなくてはならないですし、センター試験も受けるのなら基本はしっかりと抑えておかなくてはいけません。
というわけで、今日は数列の基本についてみていきましょう!

等差数列は初項と公差を判別するところから始めよう
まずは等差数列についてみていきましょう。
問題
次の数列の一般項と第10項を求めなさい
(1)3,5,7,9,11
(2)15,12,9,6,3
(3)初項が5、公差が4
(4)初項が20、公差がー2
数列の問題を解く時、まずは
数字が並んでいる問題の場合、項と項の差を見る
ことをしましょう。
(1)の場合、項と項の差が常に2
(2)の場合、項と項の差が常に-3であることが分かり
いずれも等差数列であることが分かります。
(1)は、初項が3、公差が2の等差数列
(2)は、初項が15、公差が-3の等差数列です
(1)の一般項を求めるところを丁寧に見ていきます。
a1=3、a2=3+2、a3=3+2+2、a4=3+2+2+2
となっていきます。
これを一般式anで表現すると
an=3+2(n-1)になります。
この式で3が初項、2は公差です。
同様に考えると(2)の一般項は
an=15+(-5)(n-1)になります。
この等差数列は、初項をa1、公差をdと置くと
an=a1+(n-1)dと表せます。
この公式を用いれば
(3)の一般項は
an=5+4(n-1)
(4)の一般項は
an=20+(-2)(n-1)
と求まります。
第10項は一般式にn=10を代入して求めます。
答え
(1)an=3+2(n-1)
第10項=21
(2)an=15+(-5)(n-1)
第10項=-30
(3)an=5+4(n-1)
第10項=41
(4)an=20+(-2)(n-1)
第10項=2

等差数列の和は条件によって2つの公式を使い分けるべし
次は等差数列の和についてみていきますよ。
問題
次の数列の和を求めなさい
(5)初項が3、末項が24、項数が8
(6)初項が 2、公差が 3、項数が 10
(5)のような場合は、公差や一般項が分からなくても和を求めることができます。
等差数列の場合、第1項と第8項の和=第2項と第7項の和=3項と6項の和・・・になります。
この数列は、3,6,9,12,15,18,21,24なので、
(3+24)=(6+21)=(9+18)=(12+15)
という関係になります。
従って、和は、4×(3+24)=108になります。
これを一般化すると
初項をa、末項をl、項数をnとおくと
1/2×n×(a+l)と表せます。
(6)のような場合は、一般項を考えてみましょう。
一般項はan=2+3(n-1)で
a10=2+3×9=29です。
a10は末項lですので、和は1/2×10×(2+29)=155になります。
この場合に、末項lはn番目の項なので、初項aと公差dを用いると
l=a+(n-1)dとなります。
これを、(1)の式に代入します。すると
初項をa、公差をd、項数をnとおくと
和は 1/2×n×(2a+(n-1)d)になります。
初項をa、末項をl、項数をnとおくと
第n項までの和は、
1/2×n×(a+l)
初項をa、公差をd、項数をnとおくと
第n項までの和は、
1/2×n×{2a+(n-1)d}
この2つの和の公式はしっかりと理解しましょう。

等差数列の和の応用問題だって余裕!
等差数列の和の応用問題も見てみましょう。余裕余裕!
問題
(7)初項 15、公差 −2 の等差数列において、初めて負の項となる項は第何項目か答えなさい。
(8)この数列の和の最大値はいくつか答えなさい。
まずは、公差がマイナスの等差数列の問題です。
公差がマイナスの場合、徐々に数字が小さくなっていきます。
(7)の数列では、15、13、11、と数字が小さくなっていきます。
初めて負の項になるのは何項めか?という問題なので、数えていっても良いのですが、一般項を用いてみましょう。
初項 15、公差 −2 なので、
一般項はan=15ー2(n-1)となります。
負の値になる項を考えるので15ー2(n-1)<0を解けばOKです。
解くと17-2n<0で、 8.5<n となります。
nは整数なので、nが9以上の時に負の項になります。
答え:第9項め
(8)は和の最大値を求める問題です。
和が最大なのは、正の項を足すときまでです。
したがって、第8項めまでの和が最大値になります。
等差数列の和の公式、1/2×n×{2a+(n-1)d}に
a=15、d=ー2、n=8を代入します。
1/2×8×{2×15+(8-1)×ー2}
=4×(30-14)=64
答え:64
ちなみに、第9項めまでの和は63になります。
問題
(9)自然数を1からnまで足した和をnを用いて答えなさい。
(10)奇数を1から2n+1まで足した和をnを用いて答えなさい。
(9)自然数は初項1で公差が1の等差数列です。
したがって、n項めまでの和は
1/2×n×{2+(n-1)}
=1/2×n×(n+1)
になります。
この式は、Σの計算の時に、また出てきます。
(10)奇数は、初項1で、公差が2の等差数列です。
したがって、n項めまでの和は
1/2×n×{2+(n-1)×2}
=1/2×n×(2n+2-2)=n2
になります。
奇数をn番目まで足すと、n2になるんだ!
って不思議な感じですね。
実際に確認してみましょう。
1+3+5=9=32
1+3+5+7+9=25=52
たしかに、奇数をn番目まで足すと、n2になっています。
自然数の和、奇数の和の問題は、定番なので、しっかりマスターしましょう。

等差数列の和の公式と求め方まとめ
はい、今日は等差数列について
一般項・和の公式について問題を解きながら見てきました。
等差数列の一般項は、
初項をa1、公差をdと置くと
an=a1+(n-1)dと表せる。
等差数列の第n項までの和は
初項をa、末項をl、項数をnとおくと
1/2×n×(a+l)と表せる。
初項をa、公差をd、項数をnとおくと
1/2×n×{2a+(n-1)d}と表せる。
これは数列の基本なのでしっかりとマスターしましょう。
等比数列は次に続きます。では。
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