二次関数の平行移動の解き方:公式はなぜマイナス?

こにちは、今日は高校数学I、二次関数の平行移動のやり方について見てみましょう!
平行移動の公式、プラスとマイナスが混じって混乱しやすいですね。

もちろん、公式丸暗記でも問題ない(!)ですが、
一応、理屈を知っておくとすっきりするかもしれません。

目次

二次関数の平行移動:まずは点の移動から

二次関数の移動の前に、点の移動を考えましょう

問題

点(2,2)をx軸方向に3、y軸方向に-2移動した点の座標を求めなさい。

この場合、x座標とy座標に分けて考えれば良いですね。

x:2+3=5
y:2-2=0

よって(5,0)
になります。

これを一般的に表現すると。

点(x,y)をx軸方向にp、y軸方向にq移動した
点の座標は(x+p,y+q)

と表せます。

二次関数の平行移動:一次関数の移動で考える

点の移動を確認したら、
次に1次関数の平行移動を考えましょう。

問題 次の一次関数の式を答えなさい。

a.y=2xをy軸方向に3移動した一次関数

y=2xは原点を通り、傾きが2です。

a.原点をy軸方向に3移動すると
(0,3)になります。

求める一次関数は、傾きが2で点(0,3)を通る直線です。

y=2x+bで点(0,3)を通る直線なのでb=3
求める式はy=2x+3

b.y=2xをx軸方向に1移動した一次関数

b.原点をx軸方向に1移動すると
(1,0)になります。

求める一次関数は、傾きが2で点(1,0)を通る直線です。

y=2x+bで点(1,0)を通る直線なのでb=ー2
求める式はy=2xー2となります。
ここで、xを2でくくると
y=2(x-1)になります。

c.y=2xをx軸方向に1、y軸方向に3移動した一次関数

c.原点をx軸方向に1移動すると
(1,3)になります。

求める一次関数は、傾きが2で点(1,3)を通る直線です。

y=2x+bで点(1,0)を通る直線なのでb=1
求める式はy=2x+1となります。
ここで、bと比較するために、(x-1)でくくると
y=2(x-1)+3になります。

y=2x
x軸方向に1
y軸方向に3
移動した一次関数は、
y=2(x-1)+3

と表せ、3を移項すると

y-3=2(-1)

になります。
元の式の
xをx-1に、yをy-3に置き換えた式になっています。

これを一般的に表現すると。

y=axのグラフを
x軸方向に、y軸方向に移動した直線は
x=x-p、y=y-q
で置き換えた
で表せて、y-q=a(x-p) または y=a(x-p)+qとなる

と書けます。

二次関数の平行移動:同様に考えてみる

x軸方向に、y軸方向に移動した
一次関数は

元の式のx,yを
x=x-p、y=y-q
置き換えた
で表せる

ことを学びました。

関数とはxとyの関係を式で表したもの

なので、1次関数でも2次関数でも同じように置き換えのルールが使えます。

う。

問題 次の放物線の方程式を答えなさい。

a.y=2x2をx軸方向に2、y軸方向に3移動した放物線

一次関数の時の平行移動のルールに従って、
xはx-2に、yはy-3に置き換えて式に代入します。

すると、y-3=2(x-2)2となります。

展開と移項をして

y=2x2-8x+11

が求められます。

確認のために点で考えると
この式は(2,3)を通るはずです。

xに2、yに3を代入すると式は成立します。

よってこの答えは正しいことがわかります。

二次関数の平行移動:実際に問題を解いてみる

2次関数の平行移動は

元の式のx,yを
x=x-p、y=y-q
置き換えた
で表せる

事が分かりました。
実際に少し問題を解いてみましょう。

問題 次の放物線の方程式を答えなさい。

y=x2+2x-1を
x軸方向に1
、y軸方向に2移動した放物線

xはx-1yはy-2に置き換えて式に代入すればよいので

y-2=(x-1)2+2(x-1)-1=x2-2x+1+2x-2-1
y-3=x2-2
y=x2+1

問題 次の放物線の方程式を答えなさい。

x軸方向に-1、y軸方向に2移動したとき
y=-x2+2x+4になる放物線

今度は、移動した後から元の式を求める問題です。

移動する前を考えればいいので符号を逆にして
x軸方向に1、y軸方向に-2移動
たものを考えればよくなります。

xはxー1yはy+2
置き換えて式に代入すればよいので

y+2=-(x-1)2+2(x-1)+4=-x2+2x-1+2x-2+4
y+2=-x2+4x+1
y=x2+4x-1

二次関数の平行移動:まとめ

今日は高校数学I、二次関数の平行移動のやり方について見てみました。

平行移動するときは

元の式のx,yを
x=x-p、y=y-q
置き換えた
で表せる

ことを学びました。

公式で覚えるとプラスマイナスがあいまいになるので
置き換えで考えた方が良いと思います。

置き換えは、二次関数だけじゃなく、一次関数、三次関数でも使えます。

それでは。

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