2021年度都立高校入学試験が終わりました。
ここでは、2021年度
都立高校入学試験の「理科」の解答と解説をします。
社会はこちら

2021年度、都立高校入試、理科の解答と解説:大問1,2
大問1から
問1:
養分を吸収するのは小腸B
アンモニアを尿素に変えるのは肝臓C
B,Cなので答え「ウ」
腎臓で尿素を作っていません!
問2:
音の問題です。
高い音は振動にかかる時間が短く
大きい音は振動の幅が大きい
正解「ア」
問3:
地震の問題です。
B地点 90Km C地点
21秒 6 27秒 3 30秒
24秒 8 X秒 4 36秒
時間の++比で考えればいいので
X=32秒
正解「エ」
問4:
イオンの電気泳動の問題です。
ろ紙には電解質の溶液が必要です。
「食塩水」が正解となります。
陰極に動くリトマス紙を赤くするのは水素イオン
陽イオンは陰極に
陰イオンは陽極に
移動します。
正解「ウ・ア」
問5:
エンドウ豆の遺伝の問題です。
丸の種子はAAかAa
しわの種子はaaです。
AAとaaではすべてAaの丸い種子になります。
Aaとaaなら丸としわ両方できます。
答え「エ」
問6:
力の働きの問題です。
重力は物体の中心から(B)
垂直抗力は物体が接している面から(A)
働き、力が釣り合います
垂直抗力に対してCは作用反作用の関係になります。
つり合い AとB
作用反作用 AとC
答え「イ」
大問1は6問、比較的簡単な問題が多かったですね。

大問2
問1:
動物の仲間の問題です。
セキツイ動物は背骨があります。
魚類はセキツイ動物の仲間です。
エビカニは甲殻類なので背骨はありません。
タコイカ貝は軟体動物です。
答え
脊椎動物「ア」
軟体動物「ウ」
問2:物体の運動の問題です。
図より、0.4秒から0.6秒の0.2秒で
7マス35cm進んでいます。
1秒間に35÷0.2=175cm=1.75M進みます。
時速に直すと
1.75×3600÷1000=6.3Km/h になります。
答え「ウ」
この問題、選択肢が少しわかりにくいですね。
問3:プラスチックの性質の問題です。
水に沈む:密度が1以上
→ポリエチレンテレフタレート
ポリスチレン
食塩水の密度:
(15+50)÷55=1.18
密度が1.18で浮く:密度は1.18より小さい
これに合うのは、「ポリスチレン」
答え「イ」
この問題、水に沈むのがポリエチレンテレフタレートとポリスチレンになった段階で、ポリスチレンだろうと分かっちゃいますね・・
むしろ論理的思考でそのように答えるのが模範解答かもしれません。
問4:
星座の見える位置の問題です。
星座は1時間に15度西の方向に動きます。
2月15日のオリオン座は午後10時に
真南から30度西に移動しています。
真南に見える時間は、30度分だけ前の時間
2時間前の午後8時になります。
答え「エ」
図が少し雑なので、30度動いてるんだよね・・
15度じゃないよね?
と迷いましたが、15度だと選択肢にないので30度なのでしょう。

2021年度、都立高校入試、理科の解答と解説:大問3,4
大問3
大問3は、天気についての問題です
問1:
湿度が同じ程度であれば、
気温が高い方が空気中の水蒸気の量が多い
よって
水蒸気量は気温の高い順の
A>B>C になる。
答え「エ」
問2:
3月31日は、天気図の記号から「晴れ」イ
風は、「南寄りの風」 ウ
図1のグラフより
日が昇るにつれて高くなったのは「気温」ア
答え「イ・ウ・ア」
風の向きを逆にしないように注意しましょう!
問3:
4月1日の15時以降は
図1のグラフと天気図を見ると
気温は下がり
風は北寄りの風に変わっています。
「ウ」になります。
高気圧の中心付近の空気の流れは
「上空から中心に空気が流れ」
「地上では中心から周辺に空気が流れ」
ます。
「エ」になります。
答え「ウ・エ」
低気圧の空気の動きは逆で
「地上から上空に」
「周囲から中心に」
空気が流れます。
問4:
天気図から季節を考える問題です。
つゆ:梅雨前線(停滞前線)がある ア
8月:太平洋上に高気圧がある ウ
11月:移動性低気圧高気圧がある エ
2月:西高東低の気圧配置 イ
答え「ア→ウ→エ→イ」
低気圧高気圧が順番に並んでいるのが秋です。

大問4
大問4は、植物の動きについての問題です
問1:
Aの「気孔」は呼吸をするところ
Bの「葉緑体」は光合成をするところ
答え「ア」
問2:
光合成によって、でんぷんが作られることを確認したいので
まずは、葉の中のでんぷんを無くしたい。
暗室に24時間置くのは
呼吸によって、
「葉の中のでんぷんをすべて消費させるため(ウ)」です。
光合成には二酸化炭素が必要なこと確かめるには
光の当たっていないD、Fは不適当
CとEを比較(イ)します。
答え「ウ・イ」
この実験、実際にやったらうまくいかないと思います。
問3:
袋Hは二酸化炭素が増えている:呼吸の方が多い
袋Iは二酸化炭素が減っている:光合成の方が多い
事が分かります。
袋Iの方が光合成が盛んなのででんぷんも多く作られます。
答え「イ・イ」
になります。
イが3連続になって、
これであってるよね?
と少し不安になる選択肢の並びです
2021年度、都立高校入試、理科の解答と解説:大問5,6
大問5
大問5は、物質の性質についての問題です
問1:
①加熱を止めて冷えると、試験管の気圧が下がり
水槽の水が逆流する危険性があります。
②炭酸水素ナトリウムが分解するときに
CO2を出します。
酸性の物質を出すので、
分解後はより強いアルカリになります。
強いアルカリなので、pHの値は大きくなります。
答え「エ・イ」
問2:
①物質の分解という化学変化です
アの酸化銀の分解が同じ反応です。
イ・ウ・エは化合です。
②この反応の反応式は
2NaHCO3 → Na2CO3 + CO2 + H2O
です。
図2を比べると、■がNaであることが分かります。
〇がC ◎がO ●がH です。
答え「ア・エ」
問3:
物質の反応する量とグラフの読み取りの少し難しめの問題です。
炭酸水素ナトリウムの量が2.0gまでは反応後の質量の増加が比例の関係にあります。
(0.24gずつ増えています。)
ここまでは炭酸水素ナトリウムがすべて反応していると考えられます。
2.5gの時は増加量がそれまでよりも増えています
(それまでは0.24gだったのが、0.37gに)
これは、どこかで反応しきれない炭酸水素ナトリウムが出来たことを示します。
3.0gの時はさらに増加量の割合が大きくなっています。
(0.24g→0.37g→0.50g)
この事から、2gから2.5gの間のどこかで反応しきれない炭酸水素ナトリウムが出来始めたことがわかります。
従って、グラフは「ウ」になります。
答え「ウ」
「エ」の場合は、2.0gから2.5gの時の質量増加の割合と2.5gから3.0gの時の質量増加の値が等しくなります。
実際は、2.5gから3.0gの時の質量増加の値が大きいので、エではないことになります。
ちなみに、炭酸水素ナトリウムの量が3.5gの時は反応後の質量は81.83gになります。
少し難しい問題だと思います。
問4:
ウのグラフより、気体が0.65g発生する時の炭酸水素ナトリウムの量は1.25gと分かります。
4gの中に1.25gなので
1.25÷4×100=31.25
四捨五入して31%
答え「31%」
大問5は去年に続いてやや難です。
化学分野の内容は難しくなっちゃうんでしょうか?

大問6
大問6は、電磁力についての問題です
問1:
コイルの磁場の向きの問題です。
図3を使って考えます。
コイルの外は図3と同じ向きになります。
コイルの中は図3と逆の向きになります。
合うのは「ア」です

答え「ア」
問2:
コイルに電圧が生じるのは
「コイルAの中の磁界が変化するから」
です。
コイルAの「中の」磁界が変化です。
問3:
電流は合成抵抗の値が小さいほど大きい値になります。
電流が多く流れると力も大きくなりコイルが速く回転します。
小さな抵抗を並列つなぎの方が抵抗は小さくなり、
大きな抵抗を直列つなぎが抵抗が一番大きくなります。
抵抗小さい=電流の大きい順に
5Ωの並列→10Ωの並列→5Ωの直列→10Ωの直列
となります。
コイルが勢い良く回る順番も同じです。
答え「イ→エ→ア→ウ」
問4:
図8の時は、エナメルがはがれている部分が接しているので
電流が流れます。
「向きはc→d」です。
問題文に
「電流をeからfに流すときに
a→b→c→dの順に流れる」
と書いてあります。
これをちゃんと読まないと
d→c と間違えちゃいます。
磁界はS極に向かう方向の下向きになります。
左手の法則より力はJの方向になります。

図9の時は、エナメルが剥がれていない面が接するので「電流は流れません」。
電流が流れないので、「力も受けません」。
この繰り返しでコイルはクルクル回ります。
発見した人凄いですよね。
答え「アアウウ」
大問6は、問題文をしっかり読まないと間違えてしまう問題でした。
最後まで落ち着いて解く必要があるんですね。
2021年度、都立高校入試、理科の解答と解説:まとめ
2021年度
都立高校入学試験の理科の解説
をしました。
昨年よりも、完答問題が増えたので、点数が取りにくいかもしれません。問題数も実質増えていますね。
一見??と感じる問題もありますが、
問題文をしっかりと読めば解けます。
来年試験を迎える人、難しい!と思うかもしれませんが、
よくよく見ると、中間試験や期末試験で解いたことある問題の組み合わせにも見えませんか?
中1から中2までの中間、期末テストを一度解きなおすことから始めると良いような気がします。
それでは。
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