こんにちは、今日は、新宿区にある都立総合芸術高校の
偏差値・受験情報・倍率・推薦・合格ライン・入るための勉強法などについて紹介します。
美術・舞台表現・音楽の芸術に関する専門教育を学ぶ専門高校です。
芸術にもっと浸りたい、将来芸術の道に進みたいと考える人たちにとっては最高の環境が用意されているようです。
在校生の満足度もとても高いようです。

総合芸術高校はどんな高校?授業は?
総合芸術高校は、2010年に都立芸術高校を発展的に改変されて作られた総合芸術科の専門高校です。
ルーツは、1950年に作られた駒場高校芸術科にさかのぼります。
1972年に駒場高校から独立して、都立芸術高校になりました。
美術科・音楽科それぞれ1クラスずつでした。
その後、都立高校の改革の中で「新しいタイプの高校」として、総合芸術高校が提案され、美術・音楽に加えて「舞台表現」を加えて3つの分野をもつ総合芸術科の高校として、2010年に新たに総合芸術高校となりました。
現在は美術科2クラス・舞台表現科・音楽科がそれぞれ1クラスの4クラスです。
総合芸術高校の教育目標は
美術・舞台表現・音楽の芸術に関する専門教育を通して、我が国の芸術文化を支え、国内外での芸術文化活動により社会貢献できる心豊かな人間の育成を図る
です。
美術科・舞台表現科・音楽科の中で、さらに専門分野に分かれ、少人数グループ編成による専門性の高い授業が行われます。
それぞれの学科について紹介します。
美術科
日本画、油彩画、彫刻、デザイン、映像の5専攻から、1つの専攻を選択し、3年間を通して学習することで、それぞれの分野における専門的な知識や高度な技術を身につけます。
学習成果の発表の場として、有志展、各年次展、コンクール展、卒業制作展等を行っています。
卒業制作で、100号を超える日本画をかいたり、等身大の彫刻を作成したりします。
卒業制作展は東京都美術館で行います。

舞台表現科
舞台表現科では、70名の外部の専門性の高い指導者による少人数のグループ形式やチームティーチング形式により、きめ細やかな指導を行います。
演劇専攻と舞踏専攻の2つがあり、さらに舞踏専攻には、コンテンポラリーダンスコースとクラシックバレエコースがあります。
東京芸術劇場において、定期公演を行っています。
また、演劇・ダンス・バレエのコンテストに参加する場合もあります。

音楽科
音楽科は、器楽、声楽、作曲、楽理の4つの専攻があり、将来演奏者として活躍する人材を、技術面・精神面の両方から育成します。
各専攻の授業は、専門性の高い指導者による個人レッスン形式で行います。
授業の成果を発表する場として、オーディション合格者による発表演奏会、全生徒による合奏・合唱の定期演奏会、卒業演奏会など、演奏の機会を多く設けています。
東京文化会館での発表演奏会などもあります。

授業は、芸術の専攻科目だけでなくちゃんと英数国理社の勉強もしっかり行います。
芸術家として活躍するためのしっかりした教養を持つことも大事ですよね。
カリキュラム全体としては、東京芸大合格を目指したものとなっているそうです。
行事を見てみます。
学科ごとの行事もありますが、高校全体の行事として
遠足や芸術鑑賞教室、そして文化祭があります。
文化祭は、校内展示、装飾、舞台発表、などすべてが圧巻のクオリティです。
都立高校の中では文化祭のクオリティはダントツだと思います。
ミュージカルも素晴らしい出来だそうで、一見の価値があるようです。
一度見に行ってみたいものです。
部活・同好会は、カレー部、殺陣部、紅茶部、メサイア研究部などユニークなものをはじめ30の部活・同好会があります。
殺陣、ヴォーカルアンサンブル、コンテンポラリーダンスコース、映像放送制作といった、芸術の専門と関係ある部活もあります。
一方で、絵画部や管弦楽部はありません。
運動部も、フットサル、陸上、バドミントン、バレーボールの同好会があります。
総合芸術高校、将来芸術分野で活動していきたいという人には最高の環境の高校だと思います。
それゆえ、競争はいろいろ大変そうではありますが。
総合芸術高校生の進路は?進学実績は?
総合芸術高校生の進路はどのようなものでしょうか?
調べてみました。
美術科では、東京芸大に現役浪人合わせて15人の合格者!!を出しています。
他にも5美大と呼ばれる、多摩美術大学・武蔵野美術大学・女子美術大学・東京造形大学・日本大学藝術学部にも多くの合格者を出しています。
音楽科では、東京芸大に現役浪人合わせて10人の合格者!!を出しています。
他にも、国立音楽大学・東京音楽大学・桐朋学園大学などにも多くの合格者を出しています
2つの学科で、25人の東京芸大合格者。
1学年120人ですから、6人に1人が東京芸大に合格していることになります。
芸術界の日比谷高校ですね!
舞台表現科では、早稲田大学や立教大学の合格者を出しています。
また、海外のバレスクールに行ったり、宝塚に入ったりする人もいます。
アナウンサーや声優を目指す人もいるようです。
指定校推薦も武蔵野美術大学、東京造形大学、女子美術大学、女子美術大学短期大学部、立教大学、成城大学、洗足学園音楽大学、日本女子体育大学、桐朋学園大学、東京音楽大学、国立音楽大学、洗足学園音楽大学、武蔵野音楽大学、昭和音楽大学など、様々な大学に枠があります。

総合芸術高校の難易度、偏差値はどのくらい?
総合芸術高校の偏差値・倍率はどれくらいでしょうか?
2021年倍率を見てみましょう。
一般入試の倍率(実質倍率)は
音楽科 1.00
美術科 1.98
舞台表現科 2.03
となっています。
音楽科の倍率は例年低めで、2021年は全員合格となりました。
一方、美術科、舞台表現科は2倍近く狭き門となっています。
推薦入試の倍率は
音楽科 2.42
美術科 5.33
舞台表現科 5.83
となっています。
やはり美術と舞台表現の人気は高いです。
さて、一般入試の合格偏差値と内申の目安は以下のようになります。
男子・女子
80%合格率 偏差値54 換算内申56
60%合格率 偏差値52 換算内申54
となります。(進研データより)
一般入試は英国数の三科目受験です。
内申点は、英国数が1倍、他の6教科が2倍で75点満点です。
普通科の換算内申とは異なります。
一般入試・推薦入試いずれも実技試験も大きなウェイトを持ちます。
一般入試
学科 | 筆記 | 内申 | 実技 |
---|---|---|---|
美術科 | 600 | 400 | 1000 |
音楽科 | 600 | 400 | 700 |
舞台表現科 | 600 | 400 | 600 |
推薦入試
学科 | 筆記 | 内申 | 実技 |
---|---|---|---|
美術科 | 500 | 100 | 1000 |
音楽科 | 500 | 100 | 700 |
舞台表現科 | 500 | 100 | 600 |


総合芸術高校に受かるためにはどんな勉強したらいいの?
総合芸術高校の2021年度の学校説明会関係の日程は以下の通りです。
学校見学や説明会を通して、「総合芸術に入りたい!」まずその気持ちを持ちましょう!
芸術科なので実技試験が重要になってきます。
しかし、実技試験の比重が大きいといっても筆記試験や内申点が重要なのは変わりません。
少なくとも偏差値50、換算内申50は必要です。
オール3で換算内申45ですが、おそらく音楽・美術は5か4でしょうから、それ以外はオール3から1科目でも4を多くとることを目標にしましょう。
筆記試験は英数国の3教科ですが、どの科目も平均点を超えるくらいを最低目標にしたいと思います。
ダヴィンチは数学にも才能がありました。
アレクサンドル・ボロディンは優秀な化学者でした。
理数系科目もしっかり勉強しましょう!
実技試験ですが
美術科:水彩による静物着彩または鉛筆による素描
音楽家:旋律および和声の書き取り・新曲視唱・副科ピアノ演奏・専科実技
舞台表現科:言葉と身体による表現・台本による表現
という内容になっています。
多くの人が専門の教室や塾に行っていると思います。
みなさん一定以上のレベルで、意外と差がつかないのかもしれません。そうすると、筆記や内申が重要になります。
推薦入試の場合は、換算内申がオール4の60あると、とても有利だと思います。

総合芸術高校、他の都立高校では絶対に体験できない高校生活が送れます。
受かりたい人は、実技はもちろん、勉強もおろそかにしないで合格を勝ち取りましょう!
総合芸術高校のアクセスは?
総合芸術高校の住所は
〒162-0067 東京都新宿区富久町22-1です。
総合芸術高校のアクセスは
都営新宿線
曙橋駅より 徒歩7分
東京メトロ丸の内線
新宿御苑駅より 徒歩9分
JR・私鉄各線・地下鉄線
新宿駅より 徒歩21分
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