
工芸高校は、工芸・デザイン系を学ぶ専門高校です。
ものづくりを通して鋭い感性と柔軟な発想力を培い、
21世紀を担う工芸・デザイン分野の人材育成を目指します。
「ものづくり」に興味があり、将来、デザイナー・エンジニアになりたい人におすすめの工芸高校の紹介をしていきます。
情報は随時更新していきます。


工芸高校はどんな高校?授業は?
工芸高校は、1907年に作られた総合芸術科の専門高校で、110年以上の歴史をもつ高校です。
・マシンクラフト(M)
・アートクラフト(A)
・インテリア(I)
・デザイン(D)
・グラフィックアーツ(G)
の5つの学科があります。
卒業生は、工芸作家、デザイナー、アートディレクター、エンジニアをはじめとして、広く社会で活躍しています。
総合芸術高校とは違い、入試に実技試験はありません。
高校に入ってから、工芸に関する様々な技能を身につけます。
学科
それぞれの学科について紹介します。
アートクラフト科
アートクラフト科では、金属加工の伝統技法を学び、現代感覚にあふれた美しい工芸作品を作ります。
彫金、鍛金、鋳金を学び、実社会で役立つものつくり技術を習得し、制作を通して人や社会と関わることが出来る柔軟な人材を育みます。
鋳造や鍛金の工芸品や、ジュエリー、トンボ玉などといった様々なものつくりをしながら、技術を習得します。


マシンクラフト科
ものづくりに必要なデッサンやイラストレーション、製図、CAD、さらに、金属、プラスチック等の素材を加工するための、切削加工、鋳造、溶接等の各種工作法を学びます。
3年時には1年かけて1つの作品をつくる協同制作があります。


インテリア科
インテリア科では、
居心地のよいリビングルーム、使いやすいキッチン、温かな照明の下で食事を楽しむレストラン、機能的な椅子や家具等々。
これらを自分の手でデザイン・制作して提案する力を学びます。
椅子などの家具制作のための木工技術、出来上がった状態をお客様に示す完成予想図の描き方や模型の作り方、コンピュータグラフィックス(CG)を使ったシミュレーション技術やインテリアコーディネート、そしてプレゼンテーションの方法なども学びます。


グラフィックアーツ科
デジタルメディアを基盤としたヴィジュアルコミュニケーション能力・メディアコンテンツ制作に必要な企画力・プレゼンテーション能力・さまざまなメディアに対応した・情報のデザイン、編集、加工能力などを身に着けます。
実際に、Web コンテンツ、そして画像、映像、CGアニメーションなどを制作して、メディアコンテンツを創造する優れた感性と人間性を培います。


デザイン科
デザイン科では、ビジュアルコミュニケーション分野とプロダクト分野を柱にした基礎的な造形訓練や発想技術、表現力などを学習します。将来、クリエイターとして活躍することを目指し、デザインに関する幅広い知識と技術を身につけます。
デザイン科では、絵を描くことや模型をつくることなど、ものづくりを実社会で生かすために、幅広いデザイン領域に対応でき
る基礎教育を重視し、表現力や技術力を高めていきます。


授業は、45分間の7時間制です。
工芸の専攻科目だけでなく、ちゃんと英数国理社の勉強もしっかり行います。
面白いのは、理科は「物理」が必修です。
理科で工芸に一番近いのは物理なんでしょうか?
また、資格・検定を取ることにも力を入れています。
行事を見てみます。
体育祭・工芸祭・卒展が大きな行事です。
体育祭は、5学科対抗戦で、学科のプライドをかけた戦いで大変盛り上がるみたいです。
工芸祭は、一番のイベントです。
作品展示がメインですが、
その作品のクオリティが素晴らしいものです。
陶芸作品やアクセサリー雑貨などの作品販売もあります。
非常にたくさんの人が訪れる文化祭として有名です。
工芸高校ならではの技術を生かした、クラフト部や陶芸部、グラスアート部、テクニカル部などの部活から、ガチで頑張っている運動部まで幅広くあります。
山岳部が有名です。
吹奏楽やダンス部はありません。
工芸高校、将来ものつくり分野で活動していきたいという人には最高の環境の高校だと思います。
美術と技術が大好きな人にはお勧めの環境だと思います。


工芸高校生の進路は?進学実績は?
工芸高校生の進路はどのようなものでしょうか?
調べてみました。
だいたい、
大学5割・専門学校3割・就職2割
という割合です。
大学は、工業系、美術系に進む人がほとんどです。
指定校推薦・総合型選抜(AO)・学校推薦型選抜(公募)など、推薦を利用した進学がとても多いです。
また、一般受験で難関大を目指す人もいて
東京芸大・東京学芸大などの国公立大に合格・進学する人もいます。
高校が公表していないため、合格実績、指定校推薦枠などは分かりませんでした。


工芸高校の難易度、偏差値はどのくらい?
工芸高校の偏差値・倍率はどれくらいでしょうか?
2021年倍率を見てみましょう。
一般入試の倍率(実質倍率)は
マシンクラフト科 1.12
アートクラフト科 1.73
インテリア科 1.46
デザイン科 2.00
グラフィック科 1.62
となっています。
学科によってすこしバラつきがあります。
推薦入試の倍率は
マシンクラフト科 2.60
アートクラフト科 4.40
インテリア科 2.80
デザイン科 4.30
グラフィック科 3.60
となってます。
一般推薦共にデザインとアートクラフトの人気は高めです。
さて、一般入試の合格偏差値と内申の目安は以下のようになります。
男子・女子:
80%合格率 (偏差値ー内申)
マシンクラフト 51-45
アートクラフト 52-47
インテリア 53-48
デザイン 56-51
グラフィック 53-48
60%合格率 (偏差値ー内申)
マシンクラフト 49-43
アートクラフト 50-45
インテリア 51-46
デザイン 54-49
グラフィック 51-46
となります。(進研データより)
学科によって難易度が異なります。
デザインとマシンクラフトではかなり差があります。
工芸高校に入ることが優先であれば、難易度の低い学科を選ぶというのも一つの手だと思います。


工芸高校に受かるためにはどんな勉強したらいいの?
工芸高校の2021年度の学校説明会関係の日程は以下の通りです。
工芸高校説明会情報
学校見学会
7/27、8/3、24
10:00~、13:30~
9/3~17:放課後
11/20
学校説明会
10/2 12/22
授業公開
9/25、11/20
個別相談会
11/20
学校見学や説明会を通して、「工芸高校に入りたい!」まずその気持ちを持ちましょう!
まずは、換算内申を45を目指したいです。
工芸を目指すなら、美術と技術家庭は、最低4でしょうから、どちらかが5、もしくは5科のうち2つは4を取ることが必要です。
デザインを目指すなら、最低47は欲しいです。
Vもぎ、Wもぎでの模試の目標偏差値は、デザイン以外なら最低50、できれば53とれるといいでしょう。
デザインに合格したい場合は、偏差値55を目指したいです。
デザインは、普通科なら江戸川・井草・東大和南くらいの
それ以外なら、東・向丘・田園調布・武蔵丘・府中くらいの
高校と同じくらいの難易度だと思いましょう。
推薦入試は素内申で38、できれば40くらいはあった方が良いでしょう。


工芸高校、ものつくりが好きな人にはお勧めです。
工業高校とも、芸術高校とも違った独特の学びができます。
合格するのに、実技は要らないのも魅力ですね。
工芸高校のアクセスは?
工芸高校の住所は
〒113-0033 東京都文京区本郷1-3-9です。
工芸高校のアクセスは
JR線・都営三田線
水道橋駅より 徒歩1分
東京メトロ丸の内線
後楽園駅より 徒歩7分
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